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半紙の管理

夏休み・冬休みの宿題の定番、「書写」「書道」

使う時はたくさん使うけれど、余ると置き場所にも保管にも困る半紙。

 

次に使う時もちゃんと使える状態にしたい!

と思ってちゃんと保存してみても、

長期休みの頃には、半紙がシワシワになっていたり変色したりして、とても書ける状態じゃない…。

ちょっとでも長く使えるようにしたい!

そんな方へ送る、印刷屋からのアドバイス。

書道.png

 半紙の特徴 

そもそも、半紙が普通の紙と違う、ということはなんとなく分かると思います。

いわゆる「和紙」の種類の一つとなります。

・インクが程よくにじむ

・紙自体が薄い(反対側がすけている)

これらの特徴から分かることは、「水分や湿気に弱い」「直射日光に弱い」ということです。

にじむ=水分をよく吸う

薄い=変形・変色の影響を受けやすい

日の当たる場所に本をずっと置いておくと色が変わってしまう(変色)ことはよく知られているかと思います。

また、本に使う紙は、程よく厚く、日常生活程度であれば変形する(フニャフニャになる)ことはあまりありません。

(印刷屋としては水気の多いところに本を置くのはご遠慮願いたいところです…)

(直射日光も印刷屋としてはあまりオススメしません…)

ということは。

普通の紙と同じように半紙を置いておくと、あっという間に使えない状態になってしまいます…。

​フニャフニャの、デコボコの、波々の、とても書けないような状態に…。

 半紙の表と裏 

学校の先生が指導されているかと思いますが、半紙には表と裏があります。

表…ツルツルしている

裏…ざらざらしている

表と裏を間違えて書くと………乾きにくいです。驚くほどに乾かないです。

書いたものを保存用に、新聞を二つ折りしたものに挟むなど、学校で指示があるかと思います。

「乾いたかな?」と思った頃に取り出してみると、にじむ・つぶれるなどなどの大惨事が…

​紙に限らず、海苔(おにぎりとかに使いますよね)も表と裏があります。紙と同じでツルツルしている方が表です。

お子さんと一緒に触って確認してみてください。

 保管のやり方 

半紙に限った話ではありませんが、紙の敵は「日光」「水分」「虫」の3つです。

*日光

日光が当たる場所に長時間おいておくと、どんな紙でも変色します。場合によっては形が変わることもあります。

直射日光だとダメージ倍増です。特に、虫メガネ等は近くに置かないでくださいね。燃えます。

*水分

​紙そのものの性質として水に弱いです。湿度が高い場所では水分を吸います。

紙は乾燥しています。水分から遠ざけるようにしましょう。

*虫

布を食べる虫がいるのと同じように、紙を食べる虫もまた存在します。

(紙の虫と書いて「シミ」と読む虫がいます。銀色のムカデみたいな虫です。検索注意。)​

(シバンムシもいます。久しぶりに取り出した本に、トンネルみたいな穴が開いていたらコイツです。畳も食べます。検索注意。)

ということは、

【直射日光の当たらない】【密閉空間】に【乾燥剤・防虫剤と一緒】に保管するのがベストです。

ジップロックに半紙と乾燥剤・防虫剤を入れてタンスに保管するのが一番お手軽です。

丸めて保管するよりも、伸ばした状態での保管をオススメします。丸めると、取り出した時に伸ばす作業が必要になります。

が、シバンムシは本を食い破るくらい強いアゴを持っているので、ビニール程度は食い破られる可能性も…。​

心配な方は、半紙を入れたジップロックを、さらに何かの容器に入れると良いでしょう。

 まとめ 

毎年同じ時期に使うからこそ、大事に保管したい半紙。

おうちでの保存が良ければ、購入したときよりも書きやすい状態になることもあります。

ぜひ長持ちさせて、気持ちよく筆で書けるようにしましょう。

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